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ジタバタ日記


2011年07月03日 農耕民族論

_ 農耕民族論

日本の特徴=集団で物事を決める体質、独創性や個性が発揮しにくい体質のようなもの、これが何に由来しているのかについて「農耕民族だから」というのを時々見聞きする。

狩猟採集に比べて農耕は、集団を形成してその約束ごとの中で進める必要があるから、といったことだと思う。そして、西洋等は狩猟文化、日本は農耕文化のような言われ方をすることが多いように感じる。

なんとなく説得力のあるような感じがしなくはないが、かなり疑わしい。

第一に、農耕というのは日本の特徴ではなく、人類共通のものだろうと思う。自ら食物を栽培することによって、自然の恵みだけに頼る狩猟採集のころに比べ、多くの人が生きるための食物を得られるようになった。これは、世界各地でみられる「農業革命」とでもいうべき発展の形だろう。「同じ農耕でも日本のは違う」といったことがあるだろうか。

第二に、狩猟採集が集団的でないと考える根拠がよく分からない。自然の恵みという限られた資源を利用する時に、個々人がばらばらにやっていたのではリスクが大きすぎるのではないか。

むしろ農耕の時よりも集団で物事に当たったのでは?という気がする。農耕開始後に比べて集団の規模は小さかったかもしれないが、その分、濃厚な連携体制があったのではないか。約束ごとも厳しかったかもしれない。

マンモスのような大型動物を狩猟する時は、当然ながら集団で当たる必要があるだろうし、そうでなくても集団で取り組む方が有利なことはいろいろあったと思う。貧しい時は互いに助け合い、裕福になるにつれて個々ばらばらになる傾向が出てくる。というより、助け合う必要が薄れていく。そんな気がする。

そんなあれこれの理屈めいたものを列べてみると、なんだか農耕民族論と同じくらい怪しい感じがしてくるが、ともあれ言いたいことは、さほどの根拠がない決めつけには要注意ということ。

もしかすると、農耕民族論には私が知らない深い根拠や背景があるのかもしれないが、やはり眉唾のような感じがする。

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