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ジタバタ日記


2011年07月31日 「草の根の軍国主義」を読んでいて

_ 草の根の軍国主義という図書を読んでいたら

太平洋戦争というよりは、満州事変などを含めた15年戦争というべきか、ともあれ そのころ、日本では、「狭い国土に多すぎる人口がいて食べることができないから、国策として、南洋や満州に開拓民を出す必要がある。」と論じられていたとのこと。

今は、人口減少が問題になっている。単に減少というだけでなく、少子・高齢化に伴う減少というのが問題なのかもしれないが、「狭い国土に多すぎる人口」という観点は、いつ、どんなふうに解消されたんだろう?

そもそも「狭い国土に多すぎる人口」という発想が妥当なものだったんだろうか?

産業を発展させて(成長戦略によって)、のみならず財が過度に偏在しないようにする仕組みによって、多くの人が食べることのできる状況をつくり出すことが、当時にあっても可能だったのか、それとも当時は不可能だったのか。

敗戦後の大変革(農地解放とか財閥解体など)、冷戦を背景にした米国の日本支援、それやこれやの国内外の激変があって初めて、「多すぎる人口が食べるに困らない」状況に辿り着けたんだろうか?

もちろん、そういう面はあっただろうが、一方、「狭い国土に多すぎる人口」論の背景には、対外進出の戦略が先ずありきで、それを理由づけるために、いわば後付けの論として、言い出されたということはないんだろうか?

多すぎる人口を問題にした戦前、人口減少を問題にする現在、この間にあるギャップ(あるいは共通性)が何なのか、どう考えたらいいのか、私にはとても整理できないが、なんだか気になる。

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